TOEIC満点がE-CAT(国際英会話能力検定)を受けてみた①

雑記

1. 初めてのスピーキング試験

今回、機会があって(会社から受けろと言われて)E-CATという英語のスピーキング試験を初めて受けました。

TOEIC満点ホルダーの自分がこのE-CATを受けたらどのような結果がでるのか、どんな試験だったのか、受けてみた感想などについて記載したいと思います。

2. そもそもE-CATとは

これまで英語についてはそれなりに真剣に勉強してきた身ですが、E-CATという試験のことについては今回初めて知りました。

なのでまずはそもそもE-CATが何かということを調べることから始めることに。

E-CATとは、English Conversational Ability Testの略で、公式サイト曰く、「ドキドキしない英語スピーキングテスト」とのこと。

ほう、ドキドキしないってどういうことだろう。

この時点(会社から受験依頼があった時点)から指定された受験締め切りまで1か月もない状態で、あわてて試験概要の確認と対策に乗り出しました。

なお、公式サイトYoutubeでは、試験概要の説明や練習問題がふんだんに用意されているので、これらで十分に対策をすることは出来そうです

2-1 受験料、受験環境など

受験料は5,280円(税込。2023年8月現在)
また、試験はすべてオンライン(パソコン)で実施となります。

この「パソコン」というのが曲者で、タブレットやスマートフォンでの受験は不可、また、イヤホンについてもAir Podsなどのワイヤレスイヤホンは使用不可で有線イヤホンを用意しろとのこと。


さらには、使用するブラウザもChromeの決め打ち。

普段自分が使用している環境がことごとく試験要件を満たしていなかったため、まずはこの環境を整えばなりませんでした。

2.2 難易度について

公式サイトのスコアレポートに関するページでは、「英語初級者から中上級者まで」を謳っていることもあって、求められる英語力はそこまで高くありません。

そして上記サイトによるとこのテストで仮に満点を取っても、取得ランクはCEFR(セファール:外国語運用能力を測るための新しい標準)のB2(上から三番目)に該当するに過ぎず、英検換算では準1級~1級の間に該当するとのこと。
また、TOEICでは785点以上相当?(と読める)

とするとTOEIC満点ホルダーの端くれとして、満点近い点数を目指したいところです。
といってもこれまでスピーキングの試験は受けたことがないので、結果はどうなることやら。

3. 問題形式と受けた感想

試験は以下の6つのパートで構成されます。

Part1: 自己紹介
Part2: 音読
Part3: トピック回答
Part4: 写真回答
Part5: 資料読解
Part6: 質問回答

以下、それぞれのパートの概要と、準備過程や実際に受けてみた感想です。

3.1 Part 1: 自己紹介

60秒の準備時間の後、60秒で自己紹介をします。

60秒の準備時間が設けられているものの、このPart 1については毎回必ず同じ問題だそうです。
なので、事前に準備がいくらでもできるので、実質60秒の準備時間はいりませんね。

自分の出身、家族構成、何をするのが好きか(趣味)について60秒以内にまとめて話します。

60秒で自分で事前に文章を作っておき、何度か読む練習をしておけば特に問題なく乗り切れると思います。

自分が実際に向けた際も、練習問題とまったく同じ設定でした。

60秒を超えると録音が止まってしまうので、必ず60秒以内に収め、かつ、短すぎない程度(50秒程度以上?)に上記3つの要素を含めておけば問題ないでしょう。

また、単に英語力(文法、文章校正、発音)をみるための回答なので、内容(家族構成や趣味)については事実と相違があってももちろん問題ないので、自分がしゃべりやすい文章にすればよく、また逆に、しゃべりたくないことはしゃべらなくてよいと思います。

「ドキドキしない」の件ですが、緊張を和らげるためか、進行役(?)の人が明るくこちらに話しかけてきてから試験が始まります。

事前に準備して覚えておいた文章を58秒くらいで読み切り、無事に終了。

終了後など、試験中も常にGood Job! などど励ましたり応援してくれたりします。

3.2 Part 2: 音読

画面に表示される文章を音読します。

公式サイトによると、「相手がストレスなく聞き取れることがポイント」、「さまざまな子音や母音が含まれているので、発音やイントネーションに気を付けて」とのことです。

こちらも、Part1同様、60秒の準備時間の後、60秒で回答をします。

実際に表示される文章の量は、普通の速度で読んでも十分に60秒で読み終われる分量なので、変にかっこよく速く読もうとせず、ゆっくり、はっきりと読むのがいいと思います

60秒の準備時間にさーっと文章に目を通し、発音に不安がある単語が含まれていないか確認しましょう。

ただ、そのような単語が有ったところで、準備時間の間にそれを辞書で調べたり、人に聞いたりするのはルール違反なので、準備期間中に推測することしかできないのですが。
(試験中に実施していいのは、ペンで紙にメモを取ることだけ)

それでも、初見で読むよりかはましだと思います。

自分の場合は幸い、知らない単語やアクセントに迷うものはなかったですが、[r]と[l]の発音など、明確にわけて発音するようには心掛けました。

ゆっくり読むことも意識しましたがそれでも40秒程度で読み終わる分量でした。

3.3 Part 3: トピック回答

Part3では、日常生活で身の回りで出会うトピックについて3つの質問が出て、それに答えます。

30秒の準備時間の後、30秒で回答します。

公式サイトでは3問すべてに答える必要はないとありますが、答えないよりは答えたほうがいいでしょう。

公式サイトに載っている練習問題では例えば以下のような問題が掲載されています

・一人になるのは好きですか?
・一人の時は何をしますか?
・どんな時に一人になりたいですか?

これ、普段意識して考えたことがないとパッと回答でないですね。。(つまり日本語であっても難しい)

この問題に限らず、パッと、かつ英語でこれら3つを英語で30秒でまとめるのって、慣れていないとなかなか難しいと思います。

実際自分も、問題設定によってはパッと答えが作れず、作れても、うまく30秒に収まらなかったり、回答しながら少し考えてしまったり。

対策として最終的にひねり出したのは、練習問題で十分練習するのはもちろんのこと、それに加えて、Part1同様、事実にこだわらずに回答をでっちあげるということでした。

別にうそをついてももちろん減点はされません。そもそもばれようがないし、英語力を図るための回答なので事実かどうかは問題ではないと思います。

それよりかは、自分がしゃべりやすいように、また、指定された回答時間(この場合30秒)にうまく収まるように回答を「作り上げる」ことが大切かと思います。

さらには、準備時間の30秒が肝要。しゃべることすべてをメモを取ることは不可能なので、しゃべろうと思っていることのキーワードだけでもしっかりをメモを取っておくことが大事だと思います。

実際に自分が受けた際に出された内容は公開できないと思うのでここには書けませんが、例題同様、普段あまり意識して考えないようなことを題材に指定されたのでちょっと困りました。

なんとか(事実とは違う)回答をつくりあげて、メモも駆使してうまくちょうど30秒に収まりました。

3.4 Part 4: 写真回答

Part4は、写真に写された物や、人、状況を説明します。

準備時間30秒、回答も 30秒で、写真について3つの質問が用意されており、それらに回答します。
写真は2枚出てきます。

こちらは単純に、写っているものについてしゃべるだけなのであまり考えることはありません。
写っているものなどについて自分がしゃべりやすいものをピックアップすればよいでしょう。

ただ、練習問題にもあるように「この人たちはこのあと何をしますか?」など、どうとでも答えられる(何を答えても正解になりうる)な問もあります。

これは何を答えても不正解ではないので、想像力を働かせて、ぱっと答えましょう。

自分の時に出た2枚はも実際に、どうとでも答えられそうな質問だったので、残り時間を考慮して適当に答えておきました

3.5 Part 5: 資料読解

Part 5は、何らかのドキュメントを見ながら、それに関する3つの質問に答えます。
3問の質問に30秒間で答えます。

求められる読解力自体は基礎的なもので、高度な読解力は不要です。

TOEICでいうとPart 5の前半で出てくるような簡単な予定表とか、メニューとか、そういうものが表示されます。

答え方としてはこれまでのパートと同様で、唯一無二の正解があるものではなく自分でどうとでも回答できる質問ばかりです。

例えばジムでのレッスン表や、美術館でのフロア案内表がでて、どれを受けたい?とか、どのフロアに行きたい?というのを理由を添えて回答するようなイメージです。

実際に自分が受けた時もほとんどそれらと同じような内容でした。

このパートも、自分の実際の想いとは異なり、自分が答えやすいように答えを作り上げて終了。

3.6 Part 6: 質問回答

Part 6では、与えらえた時間内に、質問に対して論理的に英語で回答するスキルが求められます。

さすがに最終パートだけあってこちらが一番の鬼門でした。

2問出題され、1問目は単純な質問に対し、自分の意見を理由を添えて主張します。
2問目は、ある論題に対して、賛成か反対か自分の意見を理由を添えて提示します。

これ、何が難しいって、そもそも普段あまり考えないようなことがお題に設定されます。

Part3同様、日本語でも回答が難しいのではと思われる。

公式サイトの例題には例えば、

・学校での学習は、将来のキャリアに密に関係している。賛成か、反対か
・幸せになるためには大金を手にすることが最も大切である。賛成か、反対か
・読書よりも体験に注力すべきである。賛成か、反対か

などの問題が載っています。

どれもこれも、賛成か反対か、どちらに個人の意見を寄せるかは比較的簡単にできそうですが、理由もあわせてうまく60秒でなるとなかなか難易度があがります。(繰り返しですが日本語でも難しいと思う)

これもやはり準備の60秒でどれだけ、ポイントを絞ってメモを取れるかがキーになってくると思います。

そしてほかのパートと同様、自分の想いにこだわる必要はなく、自分がしゃべりやすいように答えをまとめ上げるのが高得点への秘訣になるかと思います。

自分が受けたときに実際に出た問題は、、上記の例よりだいぶ答えが作りづらかった。。
相当答えをでっちあげて、しゃべりながらもいろいろ考えて、なんとか60秒近くの答えを絞り出しました。

4. 総論(感想と攻略のポイント)

初心者も対象とした試験ですが、上級者にも十分手ごたえのある試験だと思いました。

また、英語試験としては比較的安価に、また、受ける環境も柔軟(いつでもどこでも受けられる)のも評価ポイントかと思います。
(ただし冒頭に書いた通り、機器やブラウザ、イヤホンに制限があるのはいまいち)

高得点の取得に向けては、公式サイトにある練習問題で十分な練習をする(かなりの量が用意されています!)のはもちろんのこと、何度か書いた通り、回答に際しては自分の意見にこだわりすぎずに答えやすいように回答を作り上げることがポイントかと思います。

スコアレポートが返ってきたらまたそれらを分析し、自分の取った戦略が正しかったのかなどを振り返ってみたいと思います。

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